こっちむいて

さよならだけを伝えるつもりがありがとうと言う

すいかの匂い

もう4年くらい前の夏の話。

音楽教室で仲良しだった友達が読んでいた江國香織の『すいかの匂い』。

この前本屋を回遊していたときにふと見つけて、そこで手にとって初めてこの本が短編集だったことに気がついた。

私が通っている文学部では江國香織がよく取り扱われているし、丁度その友達のことを思い出した後だったから、まだ春だけどいっか、なんて思って読むことにした。

私は『弟』という短編が好きになった。夏と、儀式と、いなくなってしまった人のこと。

我が家の桜は、毎年早くに咲いて早くに散ってしまうけれど、いたずらっぽい笑顔と引き笑いはまだ消えずに残っている。この先も、どうか消えないで。

何か特定の事項について書くのは、私の浅はかさや頭の悪さが露出してしまうから苦手だけど、なんだか今の自分の心境にぴったりな気がしたからこうやって文章にしてみた。

冒頭の彼は今何をしているんだろうか。連絡がないってことは元気なんだなと思うことにしている。

また、さらっと会いに来てよ。待ってるね。

 

追記

https://yarebadekiru20.hatenadiary.com/entry/2018/12/07/121424

こちらで書いたココアのことだけれど、先日の我が家の朝ご飯に熱々のココアが出てきて少し寂しかった。母にぬるいココアのことを話すと、でしょう、と言って微笑んでいた。でも今はあの時と違って時間もあるしね。母の優しさis最高。